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先日、都内にある、某翻訳会社に登録をしに行った際のお話。
以下、コーディネーターとの押し問答:

コ:『日本では、語学だけではなく、それプラス、専門性も問われます』

私:『日本では、語学が専門だとは認められていませんが、実際は、語学は専門分野です』

コ:『まあ、あくまでも、日本企業での話ですから。。。 プラント系の現場の仕事が
ありますが、語学だけだとご紹介が難しいかも知れませんね』

私:『現実的に、そんな人材はいません。 プラントの現場で働いている人が、どうやって
外国語を習得するのですか? 現場で働いている人が、何となく勉強しただけで、外国語を普通に話せるようにはなりません。 外国語をまともに話せるようになるには、少なくとも、10年以上は掛かります。 プラントの仕事は、1年位そこで働けば、少なくとも、現場の事は分かるようになるのではないのですか?』

コ:『。。。 どちらかの分野で秀でていれば、ご紹介出来るかも知れません。。。』

上記の事から考えても、日本では、語学は、趣味の領域としか扱われてはおらず、単なる
外国語と一緒にされている。 語学とは、言語に関する学問のことを指すため、
少なくとも、言語学を習ったことがない人は語学を習っているとは言えない。

そもそも、語学とは、外国語のみならず、その国の文化や風習、その他諸々もの生活
習慣全てをも含んでおり、特に、語学スペシャリストの場合は、語学プラス専門性
なければ、やって行けない。

その辺で買い物をしているおばさんが、単に日本語がネイティブであるからという理由
だけで、専門的な文章を何でも読みこなせるか?と言われたら、それは無理と言うのと
全く同じ理屈。

簡単な日常会話は、大した数の語彙数を要求されないが、語学スペシャリスト
場合は、専門用語を完全に理解していないと、到底務まらない。 日本で、語学が
このように下に見られてしまうのは、自分が語学で苦労をした事がないためであり、
自分がそうだから、他人もそうだと決めつけている人間が大過ぎるため。

そもそも、日本では、専門性というものが、全く問われないため、大学を卒業して、
就職をする際にも、特に学部等は問われない。 日本の場合は、何でも入ること
だけが目標であるため、そこでの実績や研究内容等は、一切問われない。 よって、
偽物と本物との区別が全くないのだが、デフレ時代になってからは、より安価なものに
ばかり依頼が偏って行ったため、主婦のアルバイト程度レベルの翻訳者から、今度は、
海外への翻訳の丸投げへと、完全に移行してしまった。

結局のところ、料金が安くなって、一番得をするのは、その依頼側の方ばかりで、何もかも
自分達の懐ばかりを気にする余り、日本国内には、ほぼお金が回らなくなった。 お金
とは、経済で言うところの、血流と同じなので、年々この出血が増しているのにも
関わらず、国自体が、既に脳死しているため、既に、どうにもならない。

日本には、社会的なセイフティーネットも、特に用意はされておらず、何もかもが、
自己責任とされてしまうのだが、単にお金儲けだけが上手な人間にそんな事を
言われたところで、それは、単なる責任回避問題の摩り替えとしか受け取れない。

先に述べた通り、日本には、専門性というものが一切問われないため、何に対しても、
特に資格や専門が問われない事が多いため、非常にいい加減な社会となっている。

語学とコミュニケーション能力の明確な違い』に関しては、こちらを参照のこと

【お勧めの一冊】


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