自己責任とは、本来は、自分の行動には自分に責任が存在することや、自身の
過失による場合にのみ、自身が責任を負うことを表しているが、最近の自己責任の
用法には、その用法が間違っていたり、やや度が過ぎている感じが否めない。

この言葉は、事故や事件が発生した際に、被害者に対しても使われることが多い
せいか、非常にネガティブな響きがある。 命に関わるような重大な事件に巻き
込まれた際にも、自己責任の一言で何もかもが片付けられてしまうことも
しばしば。 本来は守られなければならない弱い立場の被害者にすら、自己責任と
称して、社会からはバッサリと切り捨てられるのだから、たまったものではない。

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特に間違った用法としては、他人にまで自分の責任を強く押し付ける際や、
さほど興味がない話題に対して、吐き捨てる場合の必殺技としても用いられるため、
本来の意味からは、大きく掛け離れてしまったと言える。

自己責任を強く問う人間に限って、自分では全く責任を負わず、他人のせいにばかり
している人間が実は多いのだが、あたかも、自分にはその責任はないとばかりにまくしたてるため、完全に責任転嫁のレベルにまで達している人間も多い。

誰も一切責任を取らず、他人のせいにばかりしている社会では、幸福を感じる
こと自体難しいため、それがストレスとなって、回りまわって、自己責任ばかりを
問う人間が多くなってしまっているのが悲しい現実なのだが、少しは心に余裕を
持ち、その負の連鎖を断ち切らない限り、安心して暮らせる未来はない。 明日は
わが身と置き換えて、真剣に相手の立場になって考えて見ることが重要なのでは
ないだろうか。

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