来年度で、プロのロシア語の通訳になってから、丸25年が経過するのだが、
これまでに、外国人被疑者たちの取調べに、何度も立ち会って来ました。
最近のウクライナ事情のニュースを見ても分かる通り、ロシア人やロシア語圏の
人たちは、日本に居ると、かなり差別をされます。 結局、お金がなくて、
ロシアに帰りたい人たちの場合は、端的に言って、犯罪を犯すしかありません。
ロシア人の日本での平均給料は、その人にも寄ると思いますが、大体7~20万円
以内程度です。 そんな待遇しか受けられないのに、最後は、『やはりロシア人
だから』と言われるのが、日本社会。 私は、基本的に、ロシア語圏の人たちに、
これ以上、日本には来て欲しくありません。 どう頑張っても、差別される
ため、不幸になるだけです。 逮捕された後も、『国外退去になりたい』という
人が、後を絶ちません。

普段やっている通訳業務とは、犯罪を犯してしまった人たちの司法通訳ですが、
自分が、被疑者の気持ちを代弁して、その人の『口』の役割を果たさなければ
ならないのと、警察や検察庁からの機械的な調べに対しても、なるべく、被疑者の
気持ちを和らげてあげなければならないため、彼らにとっては外国である日本で
逮捕された際に、少しでも精神的に安心をして貰えるように、常に心掛けて、
司法通訳をしています。

日本の司法機関に対しては、ロシア語圏の人たちの考え方や、風習等をなるべく
細かく伝えて、取調べの際の指針にして貰うようにしています。 私の知識は、
基本的に、ソ連とロシアで得たものが大部分を占めているため、今度は、ロシアの
ために、自分の知識を生かす番だと思っています。

ロシア人との付き合いは、来年で、もう丸32年になります。 当時は、
ゴルバチョフ氏すらまだ登場してはおらず、短命であったチェルネンコ書記長の
時代でした。 被疑者の人たちに、最後は『ありがとう』や、『もうこういう
状況では、会わないようにします』と言われるのが、一番の心の支えかも
知れません。 こんな重要な責務を負わされている司法通訳に対して、日本の
司法機関は、もっとまともな扱いをすべきです。 この国の法を司る司法機関が、
自ら、横暴な態度しかとらないため、国が乱れているのだと思います。

ドイツ人被疑者の通訳も時折行っておりますが、そちらは、麻薬の運び屋が
ほとんどです。 EU内でも、一人勝ちと言われる程の経済力を持つドイツですが、
それでも、その栄光の『影』となる人たちは、大勢おります。 どちらも、
『お金に困って』という理由が、ダントツの1位です。

10848011_10152893957813749_5763454076371854666_n
 16394_10152893958198749_5263437701660815353_n
 10846389_10152893958488749_708561454027556062_n

>>トップページに戻る



クリックをお願いします☆
にほんブログ村 外国語ブログ 通訳・翻訳(英語以外)へ
にほんブログ村