最近、良く聞く言葉に『空気を読む』と『自己責任』があるが、この2つの
言葉には、非常に似通った共通点がある。 それは、『相手には迷惑を
掛けられない』という無言の圧力である。
『空気を読む』は、正確な日本語としては、『その場の雰囲気を察する』だが、
その間違いさえ大ぴらには指摘出来ない位、周囲の同調圧力は高まっている。
日本では、何もかもが、横並びで、全て他人と同じでなければならないという、
いわば、『掟』のようなものが存在しており、これに逆らってしまうと、
『村八分』となる。
分かりやすく言うと、相手に何もかも合せられない人間は、仲間ハズレにされる
という、『村社会』そのものが、都会でもまかり通っている。 極度の同調圧力は、
非常に拘束力の強い軍隊や独裁国家と同じなのだが、長引く不況により、
何もかも長いものに巻かれる生活が定着した結果、今では、自分の意見を
人前で言うことすら憚られる時代となっている。
『自己責任』に関しては、自分だけ成功した人間が、周囲をバッサリと切り捨てる
際に、必殺技のように繰り出す言葉となっており、そのような人間ばかりが増え
続けた結果、日本では、14年連続で、自殺者数が3万人を超えていた。 最近では、
若干自殺者の数が減ったとは言うものの、関東では、むしろ、増えているように
思われる。 現在、自殺者数は、2万5千人強で推移しているものの、実際の
自殺者数は、その3倍以上とも言われている。
社会保障がまともに整備されていない国で、無意味に『自己責任』ばかりを
問われても、無意味に等しく、極論を言ってしまうと、貧乏に生まれた事自体、
『自己責任』なのか?と問いたいところ。 むしろ、そのような人間になって
しまった事自体が『自己責任』なのであり、まともな国の社会保障すら理解
出来ていない人間に、そのような厚顔無恥をひけらかされても、特にそうだと
すら思えない。
断ち切っているため、このような過剰な呪縛に縛られている人間には、相互扶助や
助け合いの精神すら持ちあわせていないため、完全に無視した方が賢い行き方
なのかも知れない。 他者を攻撃する事でしか、自分の能力を示せない人間とは、
むしろ、距離を置いた方が、精神的にも楽になれると思います。
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