最近、良く聞く言葉に『空気を読む』と『自己責任』があるが、この2つの
言葉には、非常に似通った共通点がある。 それは、『相手には迷惑を
掛けられない』という無言の圧力である。

『空気を読む』は、正確な日本語としては、『その場の雰囲気を察する』だが、
その間違いさえ大ぴらには指摘出来ない位、周囲の同調圧力は高まっている。
日本では、何もかもが、横並びで、全て他人と同じでなければならないという、
いわば、『掟』のようなものが存在しており、これに逆らってしまうと、
『村八分』となる。

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分かりやすく言うと、相手に何もかも合せられない人間は、仲間ハズレにされる
という、『村社会』そのものが、都会でもまかり通っている。 極度の同調圧力は、
非常に拘束力の強い軍隊や独裁国家と同じなのだが、長引く不況により、
何もかも長いものに巻かれる生活が定着した結果、今では、自分の意見を
人前で言うことすら憚られる時代となっている。

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『自己責任』に関しては、自分だけ成功した人間が、周囲をバッサリと切り捨てる
際に、必殺技のように繰り出す言葉となっており、そのような人間ばかりが増え
続けた結果、日本では、14年連続で、自殺者数が3万人を超えていた。 最近では、
若干自殺者の数が減ったとは言うものの、関東では、むしろ、増えているように
思われる。  現在、自殺者数は、2万5千人強で推移しているものの、実際の
自殺者数は、その3倍以上とも言われている。

2015-10-27-1445
社会保障がまともに整備されていない国で、無意味に『自己責任』ばかりを
問われても、無意味に等しく、極論を言ってしまうと、貧乏に生まれた事自体、
『自己責任』なのか?と問いたいところ。 むしろ、そのような人間になって
しまった事自体が『自己責任』なのであり、まともな国の社会保障すら理解
出来ていない人間に、そのような厚顔無恥をひけらかされても、特にそうだと
すら思えない。

この『空気を読む』と『自己責任』という言葉は、むしろ、人と人との繋がりを
断ち切っているため、このような過剰な呪縛に縛られている人間には、相互扶助や
助け合いの精神すら持ちあわせていないため、完全に無視した方が賢い行き方
なのかも知れない。 他者を攻撃する事でしか、自分の能力を示せない人間とは、
むしろ、距離を置いた方が、精神的にも楽になれると思います。

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