英ロンドン西部の24階建て高層住宅で14日未明に発生した大規模火災で、近隣
住民らは、安全性への懸念が以前からあったにもかかわらず、富裕層が住む地域
ではないため無視されてきたと、憤りをあらわにしている。

火災が起きたグレンフェル・タワーの入居者団体の元会長、ダミアン・コリンズ氏は
AFPの取材に対し、住民らは昨年完了した同タワーの大規模改装の対処について
地元議会に苦情を申し立てていたと説明。「私たちは、実際に悲劇が起きないと
皆の目は覚めないし、ビル管理者が責任を問われることもないと言っていた」と
述べた。

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コリンズ氏によると、入居者らは建物内の火災非常口が足りないことを特に懸念
していた。 また、暖房と照明システムにも欠陥があり、改善を求める2015年の
請願書に住民の90%が署名したが、それも無視されたと述べた。

グレンフェル・タワーは1974年建築のコンクリート製高層ビル。昨年、総額870万
ポンド(約12億円)の改装を終えたばかりで、住民はこの改装の際に使われた
新たな外装材が火事を広げた原因となったと批判している。

近隣住民の男性(46)は、同地域の住民は自力に頼ることが習慣になっている
と語る。 男性は住民が過去に何度も苦情を申し立てていたことを指摘し、
「もしこれが(高級地区の)ナイツブリッジ近くで起きていたら、既に解決し、
問題にはならなかっただろう」と述べた。

この建物は公営住宅として造られた。大部分が高級地区となっているケンジントン&
チェルシー王立区内の労働者階級地域に位置するが、同地域は急速に高級化
している。

住民団体「グレンフェル・アクション・グループ」のメンバーで、自身も長い間
苦情を申し入れ続けていたというエディーさん(55)はAFPの取材に対し、
タワーの基礎構造に特に懸念を抱いていたと説明。この構造により、消防車の
通行が阻害されたと主張した。

「これは大量殺人であり、責任者はこのコミュニティーに対する扱いについて、
裁判にかけられるべきだ」(エディーさん)

出典: AFP

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