スイスは、ヨーロッパ大陸の中心に位置するため、大陸内の各地を結ぶ
交差点になっている。 その結果、これまで多くの民族がこの国を訪れたり、
定住地にしたり、征服して来た。 この地域で35万年前の遺跡が発見
されていることから、その時期に既に人が住んでいたことが証明される。
それから何千年か経つと、この辺りは巨大な氷河に覆われ、植物が全滅する。
時折氷河が部分的に後退することがあり、ジュラ山脈とミッテルランドの
地帯を狩猟民族が移り住んでいた。
紀元前13世紀には、氷河はほとんど解け、人が定住し始めた。 チューリヒ湖や
その他の湖の岸辺に人々は小さな村をつくって住んだ。 家族で畑を耕し、
家畜を育て、野性の動物を狩り、川や湖で魚を採って生活をしていた。
やがて、石の斧などの武器や、銅や錫を細工した装身具も作るようになる。
紀元前500年頃には、この地域にケルト文明が定着する。 その中心は、
ヌーシャテル湖周辺のラ・テーヌという土地であった。 ヘルベチア族と
呼ばれたケルト系の定住者たちは、かなり発達した形態の宗教を持ち、
複雑な習慣に従い、手の込んだ金属の工芸品を作っていた。 この宗教は、
ヘルベチア教と呼ばれるようになり、それを通じて、ケルト文明は
ヨーロッパの多くの土地に広がって行く。
ケルト民族がスイス地域の西部と中央部を支配するようになると、東部
山地にラエチア族が定住する。 戦いを好む強力なこの部族は、他の文明
とは接触しなかった。
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