日本人が『便利さ』という一見良さげな言葉に騙されて忘れ去ってしまったもの、
それは、その裏側には、それらのサービスを提供する上で、無理難題ばかりを
押し付けられるサービス業が存在すること。 24時間営業、年中無休、細やかな
サービス、それらの全てに、その影響が出ている。

特に問題なのは、大手企業に限って、この無理難題を平気で吹っ掛けて来ることなの
だが、本来、その無理難題を断るのが、管理職の仕事である筈。 日本の場合は、
逆に、その無理難題ばかりを現場へと押し付けるためだけに管理職が存在するため、
単なる奴隷社会に成り果てたとも言える。

そもそも、労働基準法を管理しているのは、労働基準監督署と厚生労働省だが、
ハローワークも含めて、その労働条件を監視するべき立場の公的機関が、一切機能
していないため、このようなブラック企業ばかりの社会に成り果てた。 転職が
全く上手く行かない時代であるため、人材が足りないのであれば、幾らでも採用
出来る筈だが、公的機関や、大手企業に限って、人件費をまともには出したがら
ないため、人手不足が続いているものの、その原因を紐解くと、それらの機関や
企業では、高収入な正規職員ばかりが多過ぎるため、それら職員へのまともな
給与を捻出するため、それ以外の労働者を踏み台にしているとしか言えない。

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格差社会が問題になって久しいが、あえて、誰もそのような不都合な事実には
目を向けようとはしない。 特に、50代以上の『逃げ切りの世代』の場合は、
後数年程度で定年退職を無事に迎えられるため、それまでは、あえて、見てみぬ
振りがまかり通っているからである。 儲け第一主義で、人命や人権すらおろそかに
している社会に未来などない。

大航海時代は、大いに栄えたであろう、ポルトガルやスペインが、その後没落
したのは、このようなおごりからで、己の利益しか考えずに、社会に還元しなく
なった社会には、衰退の道しか残されてはいない。 日本の最大のガンは、
大手企業の集まりである経団連で、特に、自民党との癒着が甚だしい団体では
あるものの、公的には禁止されている筈の政治献金もおおっぴらに行っているのは、
ひとえに、国民がそのような不都合な事実にフタをしているためとしか言い
ようがない。

社会全体が、少しづつ我慢をすれば、このようなブラック社会は解消される筈だが、
強欲資本主義の下では、『自分に都合良く働かせる』ことばかりが優先されており、
心の余裕など持ちようがない。 日本社会が、海外へ留学をした経験を持つ人材を
極端に嫌うのは、日本社会が海外と比較すると、おかしいことを知っているため。

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