ビクトリア女王の死去した1901年には、他の国々、中でもドイツとアメリカ
合衆国は、製造業や鉄鋼生産の面でイギリスの強敵になっていた。 ドイツは
海軍力と工業力を伸ばし、植民地、国際市場、外交の点でイギリスの敵対国と
なっていた。

1914年、オーストリア(ドイツの同盟国)が東ヨーロッパのセルビアを攻撃
したのが発端で、19~20世紀に掛けて結んでいた種々の同盟関係によって、
イギリス、フランス、ロシアが参戦して世界大戦となった。 これが第一次
世界大戦である。 イギリス、フランス、ロシアは、ドイツ、オーストリア、
トルコを相手に戦った。

あらゆる階級や職業の何百万人ものイギリス人が志願、または、徴兵により
イギリス軍に編入されて、フランス、ベルギー、中東の地で戦った。
イングランド諸州も軍隊を送った。 国民がこの戦争を支持したからだ。

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戦争に勝つために工場に出たり、看護師として海外へ行く女性もいた。
広い自分の屋敷を傷病兵の収容病院のために提供する人もいた。

しかし、戦争が長引き、多数の若者が見込みもないまま戦闘で戦って死んで
行くにつれて、大衆の支持は弱まった。 1918年、対戦終結には80万人以上
ものイギリス人が命を落としていた。 この世界規模の戦争は、イギリス
社会に大きな変化をもたらした。 ビクトリア女王の時代には階級の区別が
はっきりしていたが、大戦後の、女王の孫ジョージ5世の代には薄れていた。

イギリス女性達は、対戦中に手に入れていた自立を守ろうとし、1918年には
選挙権を勝ち得た。 労働党は、自由党をジリジリと追い出し、政権は
労働党と保守党の間で交代した。 これまで地主や工場経営者と戦って来た
農民や労働者も、繁栄の恩恵にあずかることを期待した。

だが期待は外れた。 1930年代の世界的大不況でイングランドの農工業は、
苦境に陥り、労働党、保守党どちらが政権を取っても300万人の失業者、市場の
減少、植民地での暴動を解決出来なかった。 また、第一次世界大戦で敗戦
したドイツが再び陸海軍力、経済力を強めて来た。

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