1939年~1945年の第二次世界大戦終了後、カナダに移住していた何百万人
もの外国人が、カナダ人となり、カナダの人口は急激に増えた。 その多くは、
ヨーロッパからの移民だったが、中国、インド、パキスタン、アフリカ、
南アメリカからも多くの人達が移住して来た。 紛争を逃れて来た難民も多く、
1956年には、ハンガリーから1970年代には、ベトナムとカンボジアから沢山の
人がやって来た。 21世紀になると、新たにカナダ国民となる人の殆どは、
インド人とフィリピン人となった。

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イヌイットの人達は、その多くが、ノースウェスト・テリトリーとヌナブットか、
ラブラドル半島北部、オンタリオ、ケベックに住んでいる。 エスキモーとは、
先住民の言葉で『生肉を食べる人』という意味であるため、イヌイットを
エスキモーと呼んではいけない。

殆どのファースト・ネーションズは、オンタリオのオジブワ族、ケベックの
クリー族といったっように、部族の名前で呼ばれるのを好み、先祖から受け
継いだ土地に住んでいるが、なかには都市へ移り住んだ人もいる。 伝統的な
技術を受け継ぐ人々もいて、例えば、太平洋岸に住む人達は、驚いたような
表情のカラフルな儀式用のお面を作ったり、トーテムポールを彫刻したりする。
こうしたファースト・ネーションズの彫刻、絵画、舞踊等は、広く知られる
ようになり、カナダ文化を象徴するシンボルとなった。

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カナダの最重要課題である民族問題は、1600年代にフランスがケベックを
中心とした植民地をつくった頃に始まった。 カナダで支配権を握っていた
フランスにイギリスが挑み、両国間の対立と争いが長年続くことになった。
イギリスが勝利したものの、1774年のケベック条約でケベック住民の法的権利と
信仰上の権利が認められた。

フランス系カナダとイギリス系カナダの争いは、ケベックがフランス語の国
として独立することを求める運動に発展した。 1980年と1995年のケベック
住民投票による2度の投票の結果、ケベックは、カナダ連邦に留まることと
なった。 しかし、1995年の投票の結果は、わずかな差だった。 カナダは
ひとつの国として21世紀を迎えたが、ケベックの独立の夢は今も消えていない。

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