スイスの人口716万人の3分の2以上は、都市に住んでいて、その大半は、
ミッテルランドに集中している。 チューリヒが最大の都市で、ベルンと
ジュネーブは、チューリヒほど人口が多くないが、国際的にも商業、文化、
産業の中心地となっている。

スイスは、都市によって独自な人種構成を持ち、話される言語も異なる。
例えば、チューリヒ、ベルン、バーゼルでは、ドイツ語が話されているが、
ジュネーブで最も良く耳にする言葉は、フランス語である。 南部の都市
ルガーノの住民はイタリア語を話す。

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【チューリヒ】
スイス最大の都市で、人口は33万人、この地域には、早くても紀元前4500年に
人が住み着き、小麦を作り、牛と豚を育てた。 紀元前1世紀には、ローマ帝国の
一部となる。 12世紀はじめには、絹、麻、羊毛、皮を交易する一大中心地と
なっていた。

14世紀に、チューリヒはスイス同盟に加わる。 ドイツの文化と文学の中心
ともなり、また、繊維、工学技術、金融を中心とする商工業都市としても重要
となる。 また、様々な活動の中心としてヨーロッパでも最も有名な都市の
ひとつである。 街の中心を通るバーンホフ通りは、13世紀に築かれた城壁の
堀の跡である。

チューリヒの古い地域には、歴史的な建物が多い。 リマト川の両岸には、
グロースニュンスター寺院とフラウミュンスター寺院が向かい合って建っている。
この川沿いには、ザンクト・ペーター教会や、ギルド時代の建物も残っている。
チューリヒは、優れた博物館や美術館があることでも有名である。 スイス
国立博物館には、先史時代から現代までのスイス文化に関する様々な展示品が
陳列されている。

チューリヒ美術館には、スイス出身の国際的に有名な近代画家と彫刻家の作品が
集められている。 連邦工科大学としては、世界的に有名であり、チューリヒ
大学は、スイス最大の大学である。

この文化、および、経済都市にも近年、麻薬取引とエイズに関連する問題が増え
ている。 チューリヒ当局は、犯罪と麻薬の乱用を厳重に取り締まっている。

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【その他の都市】
首都ベルンは、人口約18万人で、アーレ川を見下ろす位置にある。 12世紀
には、ゲルマン民族の一部族アレマン族の政治の中心地だった。 1405年の
大家事で街の中心部は全焼したが、その後再建され、その大部分が現在も
当時の姿のまま残っている。 1848年にスイス同盟の首都となった。 街には、
手の込んだ建物や石の彫刻の付いた美しい噴水、中世の建物等があちこちに
見られる。

その他、1530年に建てられた仕掛け時計のある時計塔、連邦議会議事堂、
クマ公園もベルンの名所である。 クマは古くからこの街のシンボルで、ベルン
という名前は、クマを意味するドイツ語から名付けられたと伝えられている。

ジュネーブは、人口約17万人で、国際機関が集まる国際都市である。
代表的なのは、第一次世界大戦後に、国際連盟本部として建てられた現在の
国連ヨーロッパ本部、国際赤十字、国際労働機関、世界保健機関、世界教会
協議会である。

街は、ローヌ川を挟んで、旧市街と新市街に分かれる。 旧市街には、サン・
ピエール大聖堂など、歴史的建物が目立ち、900年代に建設された当時の面影を
残している。 ジュネーブ大学と市庁舎は、1500年代に建てられた。 新市街は、
ローヌ川の右岸にあり、多くの国際企業や代理店が入る近代的建物が並んでいる。

バーゼルは、人口約17万人で、古くから宗教の中心地であり、1501年にスイス
同盟に加わった。 現在は、金融業と工業の中心地として重要な役割を果たして、
また、化学工業も盛んである。 1460年に建設されたバーゼル大学は、スイス
最古の大学で、優れた研究機関として海外でも評価が高い。

スイス南部の都市ルガーノは、人口約9万人で、イタリア語圏のティチーノ州
最大の都市である。 ここには、2300年前から人が定住していた。 何世紀
にも渡って、ローマとイタリアに支配されていたが、1500年代にスイス同盟に
吸収された。

1803年に成立したスイス連邦には、ティチーノ州が参加した際、ルガーノは、
同州の一部となった。 都市の主な経済活動は、観光と金融となっている。
製造業では、チョコレートとたばこが有名である。

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