ロシア国内のオリンピック出場選手を支える施設は、国内に約20ヶ所あり、
これらの場所で、ロシア代表選手は日々厳しいトレーニングを行っています。
ハイパフォーマンススポーツ専用施設は、主に、ロシア・スポーツ省の直轄
機関が多いが、その他、モスクワ市営施設や、労働組合によって運営されている
施設もある。
  • ロシア・スポーツ省 フェデラル トレーニングセンター
①『ノヴォゴルスク』 1966年創立 モスクワ州ヒムキ市

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このトレーニングセンターはロシア国内では最大規模となっており、
アーチェリー、射撃、フェンシング、サッカー、ホッケー、レスリング、
トランポリン、ミニサッカー、ラグビー、バスケットボール、バレーボール、
ハンドボール、体操(個人とグループ)、リュージュ、フリースタイルスキー、
フィギュアスケート、ショートトラック、カーリングなどを含む全32種目の
トップアスリート競技のトレーニングが可能となっている。

2006年から2015年度に掛けてのナショナルプラン『体育とスポーツの発展』の下、
スキーとバイアスロンをベースにしたウィンタースポーツのトレーニングセンター
として再建されることが決定され、2009年には、2010年に2億3,000万ルーブル、
2011年には22億ルーブルを費やして、施設は事実上、新たに建設され、ソチ
オリンピック用のトレーニングセンターとして、ロシアナショナルチームが
使用した。 2014年に第一期拡張工事が完了し、既存施設や新センターが新たに
建設され、約500名まで人員を受け入れ可能となった。

【主な施設】
● 敷地面積約40ヘクタール(東京ドーム8個分)
● 独立したスポーツ複合施設×3
● 国際クラスの大会が開催可能な総合体育館×3
● 冬季スポーツセンター
● サッカー場×2
● 屋内アイスホッケー場、屋外ホッケー場
● 2014年にホッケーチーム専用のホテル棟が完成
● 新体操とトランポリン用の専用体育館
● 水泳プール
● トレーニングセンター
  • モスクワ市営 オリンピック トレーニングセンター
②『クルゥイラーツコエ』2004年設立 モスクワ市

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モスクワ市営オリンピック トレーニングセンター 『クルィラーツコエ』の
運営目的は、ハイパフォーマンス競技におけるロシア代表チームの選手、
並びに、タレントプールを育成することであり、以下の18競技の
トレーニングを行うことができる。

ボート競技、カヌー、水上スキー、ゴルフ、バドミントン、バスケットボール、
水球、バレーボール、ビーチバレー、卓球、アーチェリー、ラグビー、
ホッケー、チェス

【障害者スポーツ】
卓球(筋骨格系疾患競技者)、卓球(聴覚障害者)、バドミントン(聴覚障害者)、
シッティング・バレーボール(筋骨格系疾患競技者)

【主な活動内容】
● ロシア連邦法により創設されたスポーツトレーニング方法の開発、承認、その実行
● アスリートの個別トレーニング計画の作成
● モスクワ市内でのスポーツイベントの開催
● スポーツセミナーの開催
● トレーニングの進捗管理を行い、 競技大会への参加を促す
● 国家基準に照らし合わせてコーチの人選を行う
● アスリートの運動能力を向上させる
● 医療、および、物的サポート
● スポーツ施設の一般開放
● スケートリンクは一般人も利用可能

  • モスクワ労働組合連盟 オリンピック トレーニングセンター
③『プラーネルナヤ』 1935年創立 ヒムキ市
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モスクワ労組連盟が運営するオリンピック  トレーニングセンター
『プラーネルナヤ』は、オリンピックに向けたトレーニングを行う多機能な
ハイパフォーマンス トレーニングセンターであり、センター内には、スポーツ
複合施設、並びに、様々な長さのレーストラック付きの乗馬コースとスキー場が
ある。 その他、水泳プール(25mx6)、スポーツジム、多目的屋内ホールが
ある。

【ナショナルチームトレーニング種目】
近代五種

  • ロシア・スポーツ省 ナショナルチーム トレーニングセンター
④『クリムスキー』 1935年創立 クリミア半島

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元ウクライナオリンピックスポーツセンター『スパルタクス』は、2014年
3月11日にクリミアがロシアへと返還された後、ロシア スポーツ省の管轄へと
移管され、現在ではロシア代表チーム専用の『クリムスキー』スポーツ
トレーニングセンターとなっている。

スポーツ理論学科の教員は、サッカー、バスケットボール、ハンドボール、
バレーボールを専門としており、この分野での専門的なトレーニングを
提供している。 他学部への学生に対しては、バスケットボール、
バレーボール、バドミントン、卓球に関する理論と方法論が基本的に
教えられている。 サッカー特別専門コースは、大学創設と共に設立され、
その後、多数のナショナルチームの選手を輩出している。 2010年に
スポーツ複合施設が完成した。

2017年7月、クリミア共和国アルシュタにおいて、ロシア連邦スポーツ省が
推進している『体育とスポーツの発展』プログラムの一環として、5つの
スポーツ施設の大規模改築が開始され、 2年後には新しいスポーツ複合施設
として生まれ変わる。

大規模改築後は、世界レベルでの競技開催が可能となり、ロシア代表チーム
のみならず、様々なレベルの競技が開催されることとなる。 2020年までには、
ケルヒ、フェオドシア、スダック等、他のクリミア半島内にあるスポーツ
複合施設の大規模改築も予定されている。

【主な施設】
● 陸上競技場(2,800席) ● ボクシング場
● サッカー場 ● ビーチバレーボールコート
● 中央スタジアム  ● テニスコート
● 体育館 x2 ● 補助競技場
● レスリング場 ● 屋内多目的ホール x3
● 温泉

  • ロシア・スポーツ省 南部 フェデラル スポーツ トレーニングセンター
⑤『ユグ・スポルト』 2006年創立 クラスノダール地方 ソチ市
ソチ オリンピックメイン会場

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『ユグ・スポルト』は海のすぐそば、ソチ市の中心部に位置し、コースト
クラスターの敷地総面積は15ヘクタール(東京ドーム3個分)となっている。
2009年には、ナショナルプラン「ロシア連邦における体育とスポーツの発展」
(2006年〜2015年)の下で大規模改築工事が行われ、本館の建設他が行われた。
スポーツ総合施設は、ソチ市中心部のコーストクラスター(オリンピック
メイン会場)、マウンテンクラスター(クラースナヤ・ポーリャーナ)、
キスロヴォツク市内と3ヶ所に大きく分かれており、全てのスポーツ施設を
合わせると、東京ドーム25個分の広さとなる。 この施設の最大の特徴は、
温暖な気候と温泉複合施設があることである、温泉療法を用いたリカバリー
センターも併設している。

屋外プール付きのビーチエリア、会議室、スポーツジム、温泉療法を用いた
リハビリテーションセンター、託児所、ビジネスセンターと映画館、収納室と
セイフティーボックス、サウナ(遠赤外線、ロシア式、トルコ式、フィンランド式、
ローマ式、ハーブ)、ジャグジー風呂、ジャグジープール、アロマ風呂

【対応競技】
バスケットボール、バレーボール、フットサル、ラグビー、ハンドボール、
体操、陸上競技、アーチェリー、フェンシング、レスリング、柔道、セーリング、
ビーチバレーボール、水泳、ノルディック複合、スケルトン、ボブスレー等
30種類以上の種目に対応

  • ロシア・スポーツ省 フェデラル トレーニングセンター
⑥『オーゼロ・クルーグロエ』 1953年創立 モスクワ州 アガフォニハ村

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この施設は、創立70年以上の歴史を誇り、1979年に施設内に水泳プールが
建設され、1980年のモスクワオリンピック開催時には、ソ連選手ナショナル
チームの強化基地となった。 それ以来、この施設では主に水泳と体操ナショナル
チームの強化を行っている。 施設内には、4つのホールがあり、フェンシング
ナショナルチームがトレーニングを行っている。 屋内プール内には、2つの
独立したラウンジがあり、水泳に特化したフィットネス機器や多目的ホールが
あるため、パラリンピック選手を含むスポーツのトレーニングをすることができる。
パークエリアではスキーにも対応している。 連邦政府が運営するこの施設は、
サマースポーツのロシアナショナルチーム、ユースチームのトレーニングの
ための主要拠点となっている。

オリンピック: パラリンピック:
水泳(シニア、ユース) 水泳 - 視覚障害者
水泳自由形(シニア、ユース) 水泳 - 聴覚障害
シンクロナイズドスイミング 水泳 - 精神障害者
飛び込み(シニア、ユース) ゴールボール - 視覚障害者
水球(ベーシック、ユース) フェンシング
体操(シニア、ユース) アンプティサッカー
フェンシング・エペ(シニア、ユース) トーボール
フェンシング・サーブル(シニア、ユース) 柔道 - 視覚障害
チェス(シニア)
近代五種競技(ユース)
フリースタイルスキー(シニア)


  • ロシア・スポーツ省 障害者専用
⑦スポーツ宮殿『オカ』 2011年創立 アレクシン市 / プシノ市

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スポーツ宮殿『オカ』は、ロシア初のパラリンピック選手が専門的な
トレーニングを行う場として、連邦政府ナショナルプラン
『体育とスポーツの発展』の下、2006年から2011年に掛けて建設された。

このトレーニングセンターは、モスクワから約150km南のオカ川のほとりに
位置し、アレクシン市(トゥーラ地方)にある。  『オカ』の施設全体が
障害を持つ選手の使用を考慮して建設されており、1度に300人以上の選手を
受け入れることができる。

敷地内には、リハビリセンター、トレーニングジムとレスリング場を備えた
レセプションセンター、ホテル、スポーツジムがある。

ここでは、ホッケー、アイススレッジホッケー、水泳、アーチェリー、
ゴールボール、サッカー、サンボ等、様々な専門的なトレーニングが行える。

【対応競技】
 水泳 スケート
アーチェリー ホッケー
サッカー アイススレッジホッケー
フットサル フィールドホッケー
バスケットボール 射撃
バレーボール サンボ(ロシア国技)

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