ドイツでは現在、急速に増えているEU内からの外国人の問題を抱えている。
例えば、EU市民であれば、どこでも、すぐに、必ず、職の有無に関わらず、
児童手当が貰えるが、ドイツの場合は、第1子、第2子が184ユーロ、第3子が
190ユーロ、第4子215ユーロと、非常に高額で、更に、子供が増える度に金額が
上がる。 しかも、季節出稼ぎ労働者が故郷に置いて来ている子供たちにも
支給されている。 子だくさんの外国人にとっては、非常に魅力的でありがたい
制度であるため、非常に狙われやすい。
 
9d36648b

ドイツには現在、10万人もの外国人が、難民資格なしに、滞在容認という形で
留まっているが、審査の結果、難民資格にも、亡命資格にも該当しないが、様々な
理由により、送り返す事も出来ないというケースがある。 これを受けて、既に、
ドイツ国内に長く留まっている外国人の滞在を速やかに認め、逆に、不法滞在中の
外国人を速やかに祖国へ送り返す事を目的とした、新法案が2014年12月4日に
ドイツ議会で可決された。 ドイツ国内では、この新法案を「速やかに滞在、
速やかに送還」と見出しを付けたメディアもあった。 

新しい法案は、このような外国人が、一定の条件をクリアしていれば、滞在許可を
与えようというもの。 また、自国で教育を受け、手に技術を持ち、職を探すために
ドイツに来た外国人に対しては、これも条件付きだが、18カ月の滞在許可が与え
られる事になる。 ドイツの産業界は常に技術者不足に悩んでいるため、良い
人材が集まるのであれば、ドイツにとっても、非常に有難い話でもある。 
 
36437e9e

2007年に、ルーマニアとブルガリアがEUに加盟したが、EU各国は、自国の労働
市場を保護するために、新加盟国の国民に対して、最初の7年間、就業の自由に
若干の制限を掛ける事が出来る。 ドイツはルーマニアとブルガリアに対して、
その制限を掛けていた。 ところが、7年間の制限の外れた2014年1月より、職を
持たないルーマニア人とブルガリア人が大挙してドイツに流れ込み始めた。

何故、この2国が問題視されるのかと言うと、グレーゾーンの社会保障費を狙って
いるロマ人は、大抵が、この2国の出身であるため。 ロマ人は、自国で徹底的に
差別されており、多くは教育も受けていない。 しかし、EU市民であるため、合法に
ドイツにやって来て、招かれざる客となっている。 2014年の1年間で、新たに
ドイツを目指してやって来た、ルーマニア人とブルガリア人は、12~13万人に
達すると見られているが、ロマ人の割合は、統計すらない。
 
ドイツで部屋探しをする際には、『内国人のみ』、オーストリアで部屋探しをする
際には、『内国人、または、ドイツ人のみ』と記された物件が多いが、日本語の
『外国人』は、恐らく、ドイツ語の『Ausländer』から日本語へ直訳したもの。 但し、
『内国人』の『Inländer』は、日本語には、直訳されず。 その昔、ウィーンで部屋
探しをした際にも、『東欧系住民お断り』の人たちは、かなり多く、昔住んで居た
部屋の大家は、『ユーゴ人はダメだが、アジア人は大丈夫』とハッキリ言っていた。

新聞に掲載されていた物件に、ドイツ語で電話をしたところ、ドイツ語の『ベゼッツト』
から始まって、10ヶ国語ぐらいで色々言われ、一番最後に、『ザーニャタ』と言われ
たが、それは、ロシア語で、『満室(トイレ使用中という意味もありw)』という意味で
あるため、この人は、外国人が嫌いなのだと、すぐに分かった。

>>トップページに戻る



クリックをお願いします☆
にほんブログ村 外国語ブログへ
にほんブログ村