イングランドは、ヨーロッパにあるイギリス(正式名称は『グレートブリテン及び
北部アイルランド連合王国』)の中の一地域を指す。 グレート(大)ブリテンは、
イングランド、スコットランド、ウェールズの3地域から成り、北アイルランドは、
大ブリテンの西にあるアイルランド島の北端の部分を占めている。 イングランドは
イギリスを構成する4地域の中では、一番広い。
この4地域は以前はそれぞれひとつの国であったが、1707年に統一されて連合王国と
なった。 連合王国の歴史も波乱に満ちているが、4地域それぞれもまた独自の
歴史を誇っている。 紀元前約500年頃から紀元後1066年の間に、ケルト人、
ローマ人、アングロ・サクソン人、デーン人、ノルマン人等が断続的に
イングランドに侵入し、今日まで受け継がれている法律、王室政体、文学、
言語等を形成した。
イングランドは、地理的条件が良く、港が多いため貿易が盛んで、1850年代までは
6つの大陸にまたがる大商業帝国の中心であった。 ところが、20世紀の2回に渡る
世界大戦と国際競争の激化により、市場の縮小を強いられた。 しかし、
イングランドは鉄鋼業から電子工業へ、また、織物業からプラスチック工業へ移行
することで苦境に対応して来た。 この他、経済等の政策において、互いの利益を
与えるEUの一員として、ヨーロッパの他の国々と協力しながら時刻の発展を
図っている。
とは言え、イングランドの将来には、不安な要素があることも確かだ。 例えば、
1980年代に繁栄した南イングランドと、逆に衰退した北イングランドとの亀裂が
広まっており、北イングランドの失業率やインフレが高くなっている。 また、
2016年6月のEU離脱に関する国民投票においても、EU離脱派が勝利し、現在、
イギリス国内では、混乱が続いている。
更に、かつでのイギリス植民地であった国々やEUの住民がイングランドに大量に
移住して来ており、これらの人々が仕事や社会福祉を奪っていると考えている
人もいる。 不況の影響を直接受けているところでは、人種差別による暴力事件も
起きており、最近では、移民の中で最も数が多いとされている、ポーランド系
移民にその怒りの矛先が向けられた。 更には、EU残留派が勝利している
スコットランドでは、EU残留を求めて、イギリスからの独立が囁かれている。
EUからの離脱を巡って、今後もしばらくは世界市場経済では混乱が続くと
思われるが、例えイングランドがEUから離脱するにしても、残留するにしても、
国民が納得出来る結果にして欲しい。
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