デンマークの人口の約85%は都市部に住んでいる。 海洋と航海に依存して来た
歴史的な経緯から、主な都市の殆どは、海岸部にあるが、大きさと重要性という
点において、コペンハーゲンは、デンマーク国内でも随一の都市と言える。

人口約140万人の首都コペンハーゲンは、産業と教育と文化の中心であり、最大の
港湾でもある。 市街の大半は、シェラトン半島の東海岸にあるが、南部は隣接
するアマイェル島に広がっている。 1160年、デンマーク王国ヴァルゼマール
1世は、当時漁村だった地域を大司教アプサロンに与えた。 アプサロンが建設し
た街はケブマンスハウン、つまり、『商人の港』と呼ばれ、これがやがて今の
名前となった。

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アプサロンは、スロスホルメン島に要塞を建設した。 コペンハーゲンの中心部
にあって、運河に囲まれているスロスホルメン地域には、現在デンマーク政府が
置かれている。 国会の開かれるクリスティアンスボア宮は、かつて政府官庁の
全てが置かれていた。 時代と共に大きなスペースが必要となった官庁は、まず
スロスホルメンの他の建物に移り、やがて首府の中の別の地域へと移って行った。

クリスティアンスボア宮の北1.6kmたらずのところに、アリエンボア宮がある。
この宮殿は八角形の広場を囲む4つの建物から成り立っている。 その建物の
ひとつに国王が住み、もうひとつの建物は、王位継承のために留保されている。
3つ目の建物は、外国の王侯の宿泊にあてられ、4つ目の建物が宮内庁である。

コペンハーゲンの商業地域の中に、1843年に開設された有名な公園兼遊園地の
ティボリ庭園がある。 この庭園には、交響楽やバレエの演奏会場、ダンスホール、
パントマイム劇場、児童遊技場、レストラン他がある。

コペンハーゲンは、この国の文化の中心で、デンマーク王立バレエ劇場や、数多くの
博物館がある。 1970年代以降、ここはまた、廃屋を取り壊した跡地を利用して、
クリスティアニアという芸術村が形作られている。 コペンハーゲンの東の
中心部にあるこの小さな地域社会には、大勢の芸術家や職人が集まって来る。

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【デンマークのその他の都市】
オールフスは、ユトランド半島の東海岸にある大港湾都市で、人口は約26万人と
なっている。 造船業の他にも、機械、ビール、繊維類の製造も盛んに行われて
いる。 この都市には、10世紀から司教が住み、1201年から300年以上掛けて
完成された有名な寺院がある。 オールフスは、デンマーク第二の都市で、文化と
教育の中心地でもある。 オールフス大学は、湖に面した緩やかな斜面に位置
しており、近代的な設計様式で有名となっている。 オールフス植物園の中には、
『昔の街』と呼ばれる一角があり、ここには国内外各地から集められた小さな
家屋が数多く展示されている。

人口17万人のオーデンセは、デンマーク第三の都市で、フェン島東部のオーデンセ
フィヨルドの置くから少し離れた位置にある。 元は、北欧伝説の神、オーデンを
祀る場所で、町の名前もそれに由来する。 童話作家ハンス・クリスティアン・
アンデルセンは、ここで生まれた。 オーデンセは、今では重要な工業都市と
なっており、電子機器、繊維類、木材を生産している。 ここにはまた、大造船所が
あり、マンモスタンカーを製造している。 この都市とオーデンセフィヨルドの
間には、長さ8kmの運河がある。

人口約15万人のオールボアは、ユトランド半島北部のリムフィヨルドの奥に位置
していて、11世紀発祥の大運河都市である。 グリーンランドとの交易は、殆どが
この都市の近代的な港湾施設を通じて行われている。 オールボアは、造船と
セメントの街として、国の経済に重要な役割を果たしている。 また、タバコと
デンマークならではの飲み物、アクアヴィットが生産されている。 1430年に
建築が始まった聖ボトルフ教会は、この街の歴史的建築物のひとつとなっている。
1620年代にイエンス・バングという裕福な商人が建てた5階建ての豪壮な石造りの
家も歴史的建築物として有名。

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