チェコの都市が比較的発展したのは、19世紀の工業化と、鉄道の普及の
お陰である。 現在、チェコの全人口1030万人の約半数は、人口2万人以上の
都市に住んでいる。 プラハやブルノのような大都市は、大きな川の流域にあり、
小規模な町や農村の多くは、ボヘミアとモラヴィアの山岳地帯にある。

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【プラハ】
プラハは、人口120万人、中北部ボヘミアに位置している。 ヴァルタヴァ川
両岸にそそり立つ岩と丘に広がる都市である。 歴史上、常にボヘミア王国の
首都であったプラハは、現在ではチェコ共和国の首都として、経済、政治の
中心であり、中央ヨーロッパの重要な文化の拠点ともなっている。

現在のプラハのあたりには、遅くとも2000年以上前に、交易商人のたの宿屋が
存在していた。 紀元後9世紀に町が作られた後、プラハは、ボヘミア王の居城の
地となった。 1300年代に入ると、カレル4世は、市街地を拡張整備して、新しく
王宮、教会、橋、新市街を建設した。 1883年にプラハ市は周辺の町村を合併し、
市の人口と面積は急速に増大した。

20世紀のヨーロッパが2回の世界大戦の戦場となったにも関わらず、プラハは
爆撃と破壊を免れた。 歴史上、重要な建造物が多い新市街と旧市街の大部分は
壊されずに残った。

市街地を見下ろす堅固な岩丘の上に立つプラハ城は、貴重な美術収集品を所蔵し、
チェコ大統領官邸としての役割も果たしている。 プラハの主要産業は、銀行、
金融サービス、情報、教育、工業、観光である。 プラハは、長いことチェコの
政治、経済の拠点ではあるが、重工業の生産工場は他の都市に移っている。

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【その他の都市】
チェコ第二の都市であるブルノの人口は、約37万人で、南モラヴィアに位置し、
モーターバイク、繊維、機械製品工業の中心である。 ブルノ市は、1000年前に
建設された。 13世紀始めまで、モラヴィアがハプスブルグ帝国領域であった
時代に、ブルノは、モラヴィアの首都であった。 今では、市の観光名所の
スピルブルグ城は、ハプスブルグの時代には悪名高い牢獄であった。

チェコ第三の都市であるオストラヴァは人口32万人で、モラヴィアとポーランドを
結ぶ峠であるモラヴィア山峡の近くに位置している。 オストラヴァ住民の多くは、
ポーランド系で、市はポーランドと文化的にも経済的にも近い関係にある。
オストラヴァの工場は鋼鉄、機械、化学製品を生産している。、 こういった
企業は、高い雇用を生む一方で、環境汚染の大きな原因ともなっている。 その
結果、オストラヴァは、チェコでも最も健康に悪い都市のひとつにあげられている。

西ボヘミアの都市プルゼニは、人口17万人で、街の創立は10世紀に遡る。
プルゼニは、ピルゼン・ビールで有名だが、兵器産業の中心としても知られて
いた。 例えば、大シェコダ工場は、飛行機、機械、鉄道車両、繊維生産と
並んで、兵器産業工場として有名であった。 プルゼニ市には、技術選科の
工科大学があり、産業界の人材育成に貢献している。

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