日本でも大人気のチェブラーシカ(Чебурашка)は、ロシアの児童文学家、
エドワルド・ウスペンスキーによるシリーズものの絵本『ワニのゲーナ』に
登場するキャラクターで、たぬきのようでもあり、パンダのようでもあるが、
実は、正体不明の生き物。

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果物屋のおじさんが、アフリカから送られてきたオレンジが入った箱を開けてみた
ところ、小さなカワイイ生き物がその中で眠っていました。 何度起こしても、
寝ぼけてすぐに倒れてしまうことから『チェブラーシカ(ロシア語で「ばったり
倒れ屋さん」)」と名付けられました。 困り果てたおじさんは、この生き物を
引き取って貰うため、動物園へと連れて行きますが、動物図鑑にも全く載って
いないこの正体不明な生き物は、動物園でも引き取ってはもらえず、電話ボックスの
中で、孤独に生きて行くこととなりました。

その動物園の中で『ワニ』として働いているアフリカワニのゲーナは、友達が
いないため、毎日寂しい想いをしていました。 そこで、ゲーナは街中に貼り紙を
貼って、友達を募集することにしました。 この貼り紙が切っ掛けで出会った
チェブラーシカとゲーナは、同じように友達のいない寂しい想いをしている
みんなが集まるための『友達の家』を作ることにしました。



本来、このシリーズの主人公は、チェブラーシカの友人であるワニの『ゲーナ』で
あったが、その人気から、『チェブラーシカ』が実質的な主人公となっている。
1966年に絵本作品として登場し、1969年からは、ロマン・カチャーノフ監督に
より、人形アニメで映画化され、日本にも紹介された。 2009年には、
日本でもテレビアニメ化され、2010年には、約6年近い歳月を掛けた
完全新作の人形アニメ映画が完成し、日本で公開された。

チェブラーシカの版権は、現在、日本の企業が所持しているが、既にソ連時代から
ロシア国内では、無許可の商品が数多く出回っていた。

ソ連崩壊直後の1992年、映画の権利は、アメリカの配給会社 Jove へと渡った。
日本の配給元であった、チェブラーシカ・ジャパンは、版権をこのアメリカの
会社から得たが、原作者のエドワルド・ウスペンスキー氏は、ロシアの様々な
商品におけるチェブラーシカに対する著作権が自分に属すると主張。 版権
入手の際、原作者のウスペンスキー氏を介していなかったチェブラーシカ・
ジャパンに対しても著作権侵害であるとの訴訟を起こす事となる。

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一方、2004年にチェブラーシカがオリンピックのロシア選手団のマスコットに
決定した時には、それがウスペンスキー氏の許可しか得ていないものであったため、
アニメーションのキャラクターの作者であるレオニート・シュヴァルツマンを中心
とする人々によって異論が唱えられた。 1965年のウスペンスキー氏の本に
あったチェブラーシカの挿絵は、現在のものとはまったく異なるものであり、
現在のキャラクターは、シュヴァルツマンが創作したものである。

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また1990年代にウスペンスキー氏は『チェブラーシカ』«Чебурашка»の名前の
商標権も獲得したが、これはロシアの有名菓子メーカーとの論争に発展した。
2006年に新たに版権を獲得したチェブラーシカ・プロジェクトは、交渉の末、
旧ソ連地域以外での版権問題がすべてクリアになったとしている。

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