西洋風コーヒー発祥の地
1683年、ウィーンがオスマントルコ軍の攻撃を受け、包囲攻撃に失敗した
トルコ軍が撤退した際に、コーヒー豆の入った袋を大量に残して行きました。
スパイとして宮廷に雇われていたイスタンブール生まれの人物がその豆を
利用して、1685年にウィーンにカフェを初めて開業し、コーヒーの味を市民に
伝えたのがウィーンのカフェ文化の始まりと言われています。
その後、ウィーンのカフェ文化は、19世紀に絶頂を迎え、カフェは世紀末
芸術家や文豪達の集う場となりました。 ウィーンの人々は、それまで
ヨーロッパにはなかったコーヒーを文化にまで発展させ、生活に不可欠な
ものとして昇華させたのです。 コーヒー1杯の注文だけで何時間もカフェの
店内で時間を過ごす、そんなカフェ文化は、今でもウィーン市民の生活の
一部となっており、2003年には、このウィーンの伝統的なカフェハウスが
ユネスコの無形文化遺産に登録されました。
コーヒーばかりではなく、それぞれのカフェご自慢の自家製スイーツは、
どこのカフェでも人気のメニューとなっており、それぞれ秘伝のレシピを
用いているため、それぞれのカフェで異なる味を楽しむことが出来ます。
ザッハトルテに代表される、ウィーンのスイーツは、日本人には、少々
甘さが気になりますが、伝統的なコーヒーとスイーツの組み合わせは、
ウィーンでの楽しい一時を約束してくれるでしょう。
付いてくるのが定番となっています。 他のヨーロッパ諸国では、水は
注文しない限り付いてきませんが、この気の利いたサービスは、日本人には
嬉しいかも知れません。 また、他のヨーロッパ、北米諸国と同様に、
ウィーンでは、アイスコーヒーというものは一般的でありません。
【ウィーンの主なコーヒーの種類】
メランジェ Melange
ウィーンで最もポピュラーなコーヒー。 濃いコーヒーに泡立てたホット
ミルクを入れた、カプチーノ風のコーヒー。 日本で言うところの、
ウィンナーコーヒーがこれ。
ミルクを入れた、カプチーノ風のコーヒー。 日本で言うところの、
ウィンナーコーヒーがこれ。
ブラウナー Brauner
コーヒーに少しミルクを入れたもの。 日本で一般的なコーヒーに最も近い。
大カップと小カップがあるので、注文時にサイズも伝える。
大カップと小カップがあるので、注文時にサイズも伝える。
アインシュペナー Einspänner
モカにホイップクリームをのせたコーヒー。 元々は「馬車」と言う意味で、
御者が馬車の上で飲むためにホイップクリームを乗せた物。 グラスに入っている。
御者が馬車の上で飲むためにホイップクリームを乗せた物。 グラスに入っている。
モカ Mokka