カナダには、かなり根強いアメリカアレルギーがある。 同じ北米大陸にあって、
言語も同じで、容姿も同じ。 全長8,900キロという世界最長、かつ、ほぼ一直線の
国境線をアメリカと接しているカナダにとって、『アメリカとは違う』ことを
強調することで、カナダ人としてのアイデンティティを示している。 
『アメリカのようだ』と言われることをカナダ人は最も嫌う。

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この国民感情は、国政をも動かし、2001年のアメリカ同時多発テロを切っ掛けに、
アメリカは、一気に戦争モードに突入した。 ブッシュ大統領は、2003年
イラクへの侵攻に向け各国に賛同を求め、もちろん、カナダにも遣兵要請が
あった。 しかし、当時の自由党クレティエン首相は、ハッキリと『ノー』を
突きつけ、イラクへの派兵要請を断ったのである。

カナダ人とアメリカ人は、ものの考え方もかなり異なり、カナダ人は、アメリカ人の
ように、自分の事だけを押し付けたりはせず、物腰が軟かい。 実際に、カナダと
アメリカを訪れて見ると、雰囲気が異なる事に気付く。 カナダは、イギリス連邦で
あるため、ヨーロッパ風の佇まいの町並みが多いが、アメリカは、どこも近代的な
高層ビルが多い。 治安の面でも、カナダの方が圧倒的に安全で、銃の所持は、
カナダでは当然違法。 道路標識も、マイル表示ではなく、日本と同じキロ表示で
あるため、日本人には、馴染み深い。

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隣国同士の国は、とかく、仲が良くない国が多いが、カナダとアメリカもご多分に
漏れず、似たような状況となっている。 世界最強の国と長大な国境を接して
いながら、アメリカとは違う道を行くカナダ。 カナダ人がアメリカの何もかもが
嫌いな訳ではないが、同じ移民の国でありながら、今でも年間にして、25万人
以上の移民を受け入れ続けているカナダでは、多種多様な文化が尊重されており、
カナダ人には、驚くほど人種的な偏見がない。

 アメリカが嫌いな国ランキング

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カナダに限らず、アメリカ人が嫌われる理由は、自分以外の事を何も知らない
ためで、更には、その事を強引に押し付けてくるところではないだろうか。
アメリカは、常に世界第一位であるため、常に差別する相手を探している。
その事に関しては、カナダ人とアメリカ人は、意見が真っ向対立するようだ。
現在、カナダは、環太平洋連携協定(TPP)に関して、かなり後ろ向きな姿勢を
示しているが、ここでも、アメリカの言いなりにはならないカナダの姿勢が
現れている。

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