カナダは、英語とフランス語の2言語を公用語とするバイリンガル国家であり、
『1982年憲法』では、両言語を以下のように規定している。

『英語、及び、フランス語は、カナダの公用語であり、連邦議会、及び、連邦政府の
全ての機関における使用言語として、対等な地位と権利が認められる』(憲法第16条
第1項)

但し、これは、国民に両言語の習得を義務付けている訳ではなく、連邦政府の全ての
公的機関において、この両言語が対等に扱われているため、どちらかの言語を話す
事が出来れば、国のサービスを受けられる事を意味している。

【カナダ国歌】 バイリンガルバージョン


アメリカでは、英語を強要されるが、カナダの場合は、基本的に、この両言語によって、
公的機関でのコミュニケーションが図られる事となっているが、実際は、多民族の
移民国家らしく、窓口には、多数の移民を取り揃えているため、その他の言語でも
一律にサービスを受ける事が出来る。

カナダ人の約85%(2,686万人)は英語を話し、約31%(979万人)がフランス語を話す
ため、バイリンガルを含めて合計すると、100%を超えることとなる。 但し、カナダでは、
言語的な地域格差が大きいため、皆一様に両言語を自由に操れる訳ではない。
小学校等の義務教育では、お互いの言語を学ぶことが義務付けられてはいるものの、
両言語のバイリンガルは、概ね、両言語の言語的な境界線上にある首都のオタワ~
ケベック州周辺に限られる。 首都であるオタワは、元々、ビクトリア女王が、両言語
話者達の融和を願って、わざわざ言語境界線上に新たに建設したバイリンガル都市。

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カナダ最大の都市である、トロントがあるオンタリオ州では、約85.9%が英語を話すが、
残りの約14%が全てフランス語話者という訳ではない。 トロントにおける
英仏バイリンガルの比率は、約11.4%となっており、決して高くはない。 逆に、フランス語
だけが公用語となっている、カナダ第二の都市であるモントリオールを有するケベック州
では、約53.9%が、フランス語を話すが、全ての方向を英語話者らによって囲まれて
いるため、約4割がバイリンガルとなっており、バイリンガル率がカナダの中で最も高い。

ケベック州は、カナダ連邦の中でも唯一、フランス語のみを公用語としているが、その
面積は、カナダの約4分の1を占めており、英語話者に対しても、かなり敵対意識が高い。



この他にも、カナダは、多民族国家、移民国家であるため、公用語以外の言語が
日常的に使用されている。 例えば、家庭言語として、英語、フランス語に次いで最も
多く話されているのは、約2.6%=76万人の話者を抱えている、中国語(広東語)である。
その次に、インドやパクスタンで話されている、パンジャビ語が、約0.8%=約27万人を
占めている。

更に、カナダの多様化に拍車を掛けているのが、アラビア語話者の急激な増加で、
約0.5%の14万4,000人となっている。 この他にも、近年は、アジアからの移民が
増加しており、カナダでは、言語の多様化が進んでいる。 世界一の移民都市である
トロントでは、地下鉄やバスに乗っていても、見渡す限り移民ばかりが乗っているため、
通常、英語などでは喋っていない事の方が圧倒的に多いのだが、例え英語や
フランス語で話していなくとも、お互いに理解する努力さえ惜しまなければ、世界中
どこに行っても、誰とでも仲良くなれるため、カナダでは、積極性が非常に重要となる。

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