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美里編で紹介した堤防を海側へ約15キロほど下ると、野蒜海岸へと出ます。
2015年5月30日に約4年ぶりに営業再開を果たした、JR仙石線の野蒜駅は、
山側へと移転し、新たに街開きを行ったため、駅前には、未だ一切何もない。

【新しく移転した野蒜駅前】
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工事関係者の人達の話によると、来年の5月までにこの場所を宅地造成して、
個人に引き渡すそうです。 どの場所を誰に引き渡すかは、既に決まっていて、
後は宅地造成するばかり。 野蒜に限らず、『街開き』した筈の新しい町には、
道路の1本すらまだなく、単なる荒れ地を切り開いただけの状態となっています。

この場所に災害復興住宅が完成するのは、2年後と言われており、工事が遅れて
いるため、再来年の3月に仮設住宅が全て廃止されるまでに間に合うのかすら
分からない状況です。 この後紹介する、石巻の新蛇田地区は、街開きしたにも
関わらず、ここよりも酷く、道の一本すらまだない。 

【津波で廃止となった旧仙石線跡】
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津波災害により、廃止となったJR仙石線跡。 1枚目は、新しくなった仙石線。
この付近は、20年ほど前にも、強風時に安全に運転を行えるよう、陸前小野⇔
野蒜駅間で若干ルート変更をしたため、その時の旧線も残っているのだが、現在、
ファミリーマートになっている、旧野蒜駅は、その時に新しくした駅であるため、
仙石線の駅の中では、比較的新しい駅舎だった。

このすぐそばにある野蒜小学校では、折角仙石線の電車から乗客が避難をして来た
のにも関わらず、校長が校舎に鍵を掛けてしまったため、体育館に避難をしていた
人達数名が津波の犠牲となった場所。 東日本大震災発生時に、電車が津波で折れ
曲がって倒れていたのを覚えている人も多いと思うのだが、それがこの場所。

下り列車は、乗客の判断により、ちょうど高台部分で停車したため、翌日に乗客
たちは、全員助けられたが、その車両自体は、2011年の12月末まで、その場に
放置された。 

【津波で廃止となった旧野蒜駅】

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津波災害で残った旧野蒜駅は、今後、『津波伝承館』として整備される事が
決まっている。 この元駅舎には、観光案内所もあり、東日本大震災で被災した
時のパネルが展示されている。 この付近も『宮城県連続地震』の被災地である
ため、観光局の人達に、その時の地震災害の情報も展示して下さいとお願い
して来た。

『東日本大震災』の時よりも、『宮城県連続地震』の時の地震の方が、地震災害
としては、凄まじかったのだが、その事を覚えている人は、東松島周辺にしか
居ない。

尚、『宮城県連続地震』で被害を受けた場所は、『東日本大震災』では、ほぼ
無傷だったのだが、その理由は、そんな程度の地震で倒壊する家屋やブロック塀は、
その時に既に全て倒壊して無くなっていたのと、その後、地震に対する災害強化を
更に行ったため。

 

野蒜駅前に到達した津波の高さは、3.7メートルとなっており、町と共に、
うっそうとした松林もほぼ全てが流出したため、一切何もなくなった。
工事関係者に尋ねたところ、この場所は何になるのか分からないとの事だった。
このすぐ先が野蒜海岸なのだが、工事中であったため、海側へは一切入れなく
なった。 尚、この付近での死亡者の数は、約500名。
 
福島県と東電によれば、福島第一原発付近に到達した津波の高さは、15メートル
だそうだが、その津波の高さは、実は、『遡上高』であった事を住民らの追求
により、東電と福島県が既に認めています。 3.7メートルの高さの津波で、この
有様なので、福島第一原発付近に到達した津波の高さは、明らかに2メートル以下。
その証拠に、福島の建物は、ほぼ全て残っている。

【新しくなった東名駅】
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野蒜駅と同じく、5月30日に4年ぶりに営業を再開したJR仙石線の東名駅。
高台に移転したため、その高台への入口側から見ると、野蒜駅とほぼ同じような
位置となった。

内陸側へ移転し、その入り口部分がほぼ同じであるため、地域住民にとっては、
かなり使いづらい駅になった。 周囲に建物は、まだひとつもない。 この付近は、
潮干狩りで有名な場所だったのだが、現在、潮干狩りは出来ない。



JR仙石線の陸前小野駅前にある『空の駅』。 ここでは、仮設住宅に住むお母
さんたち手作り、ソックモンキーの『おのくん』を購入する事が出来る。
どれでも1体1,000円となっており、通信販売での場合は、1年半待ちの大人気
商品となっている。 但し、この『空の駅』まで来れば、その場で購入する
事が出来る。

【空の駅】
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『空の駅』とは、東松島市内にある『航空自衛隊松島基地』の事を指しており、
日本で唯一のアクロバット飛行が出来るブルーインパルスの本拠地らしい名前と
なっています。

『空の駅』は、1年半後の本格運営を目指して、現在募金を募っている。 より
正確に言うと、1年半後には、仮設住宅が全てなくなるため、それまでにこの
『空の駅』を何とかしないと、この先、どうにもならなくなるという意味。

ここには、『おのくん』以外にも、ブルーインパルスグッズが多数あるため、
ブルーインパルス好きのお方にもオススメの場所かも知れない。 

【小野駅前応急仮設住宅】

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JR仙石線の陸前小野駅前にある『おのくん』を販売している仮設住宅。
陸前小野駅からは、線路沿いに歩いて10分程度掛かる。 仮設住宅を入ると、
まず、ブルーインパルスが目に飛び込んで来る。 『おのくん』は、宮城県
東松島市の『小野駅前応急仮設住宅』の主婦らがひとつずつ手縫いで作っている、
サルがモチーフのキャラクターのぬいぐるみのソックモンキー。 東日本大震災
からの復興への願いがこめられている。 『めんどくしぇ』が合い言葉。

【お勧めの一冊】


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