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日本の教育費用の家計負担は、OECD加盟国の中でも高く、大学の学費は、
親の時代から倍増していると言われており、イギリスでは、2012年に大学の
授業料が3倍に値上げされた。

一方、外国人の学生が、約240,000人(=ドイツの全学生の10%以上)を
数えるドイツは、留学生にとって、米国、英国、オーストラリアに次ぐ
世界第4位の人気の留学先となっている。 その人気の理由は、留学生でも
学費が全て無料であるのと、大学の授業のレベルの高さにある。

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ドイツの大学の特徴は、学術研究のための総合大学、実地志向の勉学のための
専門大学、芸術大学、映像大学、音楽大学他、芸術を学ぶための芸術大学の3つに
大きく分かれているところで、国立と私立の他にも、カトリック、または、
プロテスタントの教会が運営する大学がある。 ドイツの大半の大学は、
国の資金で運営されており、学生の大半は、学費が無料、または、年間の
学費が500ユーロ以下に抑えられてる国立大学で学んでいる。

2011年冬学期現在、ドイツの総合大学は、109校(学生数145万9670人)、
専門大学は、216校(学生数68万8707人)、芸術大学、映像大学、および、
音楽大学は55校(学生数2万5334人)となっている。 また、国立の大学は
240校(学生数204万8433人)、私立大学100校(学生数10万7927人)、
教会立大学40校(学生数2万5334人)となっている。

現在、ドイツの大学で授業料(各州共500ユーロ)を徴収する州・特別市の
数は7となっており、しない州・特別市は、10となっている。 ドイツの大学は、
2006年までは、全ての国立大学での学費が無料であったが、これは、1968年に
学生達が「社会的弱者に教育の機会を」のスローガンを掲げて運動し、1972年から
無料化が実現したもの。 この無償化は、外国人にも適応され、学費を無料にして、
国内の学生の質を上げると共に、国外からも優秀な人材をどんどん受け入れ、
それを経済力へと変えてきたのが現在のドイツの姿。

 
 
ところが、2005年に連邦憲法裁判所が、学費徴収を全国一律に禁じる法律を
無効とし、授業料を徴収するかどうかは、16の州・特別市の判断に任せる
とした。 このため、保守のキリスト教民主・社会同盟や自由市場に重きを
置く自由民主党が与党の州では、2006~2007年に掛けて、学費の徴収を開始した。

ドイツ国内では、親の経済力によって、進学への可能性が絶たれる事に対して、
根強い反対運動が続けられてきたが、2014年末、再度全ての国立大学の学費が
無料となる事が政府により発表された。

先進国の中でも、ドイツの大学だけが、特別な優遇を受けていると思われて
しまいそうだが、ヨーロッパでは、イギリスを除いて、基本的に国立大学の
学費は、全て無料か、500ユーロ程度となっている。 
 
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日本の大学の授業料は、公立私立、学部などによってかなり開きがあるものの、
世界的に見ても、かなり高い部類に入る。 文部科学省による調査では、平成
24年度の私立大学文科系学部の平均授業料は約74万円となっており、入学金や
設備費などが掛かる初年度には、別途約40万円が掛かるため、1年生に至っては、
年間100万以上の学費が必要となる。 親の経済力的な負担が大きい日本の大学
とは異なり、年間500ユーロ(約67,500円)程度の学費であれば、親や学生への
負担も軽くなり、ブラックバイトに追われて、学業が疎かになる事もない。

日本の国力の低下は、元々、学力の低下から来ており、学校教育をドイツの
ように根本から見直さない限り、国力は落ちるばかり。 中国人には奨学金を
出すが、日本人の学生には、まともな奨学金を出さないのは、外面ばかりを
気にして、中身を重要視していない動かぬ証拠と言えるかも知れない。

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